山形県山形市の中心部に本店を構える「丸八やたら漬」は、もともとは味噌や醤油を作っていたという漬物店です。
大通りからも目を惹く木製の大きな看板が目印です。
この辺りは昔、旅籠屋が多かったそうで、地名も旅籠町といいます。近辺には古い蔵や建物が点在し、散策にもおすすめのエリアです。
建物は明治初期に建てられたという蔵を改装したお店。
昔の古い道具や木製の漬物樽などが展示してあり、風情を感じます。
レトロな雰囲気の店内は、赤い漬物樽に各種漬物が陳列しています。テーブルや椅子が用意された店内でお茶をいただきながら漬物の試食ができます。
店内には、オリジナルの漬物が常時数十種類販売しています。
店名にもなっている「やたら漬」は定番のお漬物で人気商品です。
他にも山形の特産物青菜を使ったおみ漬や、菊の花を使った虎模様の漬物など山形らしい食材の漬物も数多くあり、お土産に人気です。
蔵のレストラン「香味庵まるはち」は、築100年の蔵を改装した風情のある佇まいです。
レトロな雰囲気のカフェ風レストランでは、漬物を酢飯でにぎった「漬物寿司」をはじめ、のど越しの良い蕎麦や山形の郷土料理「芋煮」などが味わえます。
お昼は手ごろな価格のランチセットが地元のお客様に人気です。
2階には板張りの部屋があります。
大人数でのお食事や宴会ができる広い部屋で、座卓は古い樽の蓋を利用して作られた趣のある質感です。
天井が高く、塗り壁に梁の見える空間は自然の素材をふんだんに使った情緒たっぷりの空間。
山形の伝統を感じられるしつらいも蔵のお店の魅力のひとつです。
蔵は二つあり、もうひとつの蔵は、国の登録有形文化財に指定された歴史ある蔵座敷です。
壁は丁寧に磨かれた塗り壁、天井は一枚板の無垢天井。
太い化粧梁を何本もしつらえた内装は、伝統と歴史を感じる空間です。
事前に予約をすれば蔵座敷で食事ができます。
漬物店に隣接する「旅籠町立呑処」は、夕方5時開店のユニークな立飲み屋。 お通し(入店料)300円を払うと、各種お漬け物が食べ放題。飲み物も300円~とリーズナブルで、オーダー時にその都度支払うスタイル。 ちょっと一杯、気軽に行けるお店です。
丸八やたら漬は、山形の歴史を感じながらレトロな蔵座敷とオリジナルのお漬物が楽しめるお店です。